こんにちは、フルスイング野原です。ツッツキ、低く入っているのに毎回狙われませんか。
それ、実は高さの問題じゃありません。
今回は「ツッツキが浮く本当の原因」だけを話します。
「よし、いいツッツキ入った」
そう思った次の瞬間、相手のドライブが火を噴く。
卓球をしていると、この場面に何度も出くわします。
高さはそこまでない。ネットも超えている。ミスではない。
それなのに、なぜか毎回フルスイングで打たれる。
この違和感の正体こそが、「ツッツキが浮く原因」です。
ツッツキが浮く問題は、才能やセンスの話ではありません。
多くの場合、自分では気づかないズレが積み重なっています。
この記事では対処法や練習メニューには触れません。
あくまで「なぜ浮くのか」だけを、少し面白く、徹底的に掘り下げます。
「浮く＝高い」は大きな勘違い
まず最初に、かなり重要な話をします。
ツッツキが浮く＝ボールが高い、ではありません。
ネットすれすれでも、相手が迷わず振れるなら、それは浮いています。
逆に、少し高く見えても、相手が一瞬ためらうなら、そのツッツキは沈んでいます。
つまり「浮いているかどうか」を決めているのは、高さではなく質です。
回転、伸び、長さ、タイミング。
相手がどう感じるかで、浮き沈みは決まります。
ここを勘違いしたまま練習すると、
「もっと低く」「もっと慎重に」
という、逆方向の修正を続けてしまいます。
原因① 打球点が高くなった瞬間、ツッツキは終わる
ツッツキが浮く一番の原因は、打球点です。
特に試合中、ラリーが続いた後に起きやすい。
相手のボールを待ちすぎて、落ちきる前に触っていませんか。
この位置でツッツキをすると、ラケットは下から入りません。
結果として、切っているつもりでも、実際は撫でています。
本人の感覚は厄介です。
「今のはちゃんと下回転だった」という手応えだけが残ります。
しかし相手から見ると、回転の弱いボールが目の前に止まって見えます。
ツッツキは、打球点が少し高くなるだけで別の技術になります。
このズレに気づけない限り、浮き球は減りません。
原因② ラケット角度が「優しさ全開」になっている
ネットミスが怖い。
この気持ちは、誰にでもあります。
その瞬間、ラケットは正直に反応します。
少しずつ、確実に、開いていきます。
ラケットが開くと、ボールは安定します。
入る確率も上がります。
ただし、それと引き換えに、回転は前へ逃げます。
自分の中では「安全なツッツキ」。
相手から見れば「待ってました！！」のツッツキ。
ツッツキは、安心を取りにいった瞬間に浮きます。
この事実は、かなり残酷ですが避けて通れません。
原因③ インパクトが「当て逃げ」になっている
ツッツキが浮く人の共通点があります。
スイングが途中で終わっています。
大きく振っていなくても構いません。
問題は、インパクトでラケットが止まっている点です。
下回転は、触れた距離で決まります。
ラケットが止まると、摩擦は生まれません。
結果、回転の弱いボールが生まれます。
本人は「しっかり当てた」と感じます。
しかし相手は「回転がない」と感じます。
この感覚のズレが、ツッツキ浮きの温床です。
原因④ 相手の回転をナメている
ツッツキが浮く場面を思い出してください。
直前のボールは、サーブやドライブではありませんか。
相手の回転量を正しく見積もれないと、ツッツキは簡単に破綻します。
下回転が強いのに、いつも通り切る。
回転が弱いのに、無理に切ろうとする。
どちらも結果は同じです。
ラケット角度がズレ、ボールが浮きます。
ツッツキは「自分の技術」ではなく、
「相手の回転に対する返答」です。
ここを理解できていないと、安定は生まれません。
原因⑤ 長さが完全にノーマーク
高さばかり気にしていると、長さが消えます。
低いのに、やたら打ちやすいツッツキ。
それは、長さが完璧だからです。
台の奥で弾むツッツキは、相手に時間を与えます。
時間があれば、体勢は整います。
体勢が整えば、攻撃されます。
低くても長いツッツキは、実戦では完全に浮いています。
この事実に気づくと、試合の見え方が変わります。
原因⑥ 「とりあえず返す」という意識
ラリーを切らしたくない。
ミスしたくない。
その結果、ツッツキは目的を失います。
無難なツッツキほど、相手にとってありがたいものはありません。
相手は考えずに振れます。
迷いがない攻撃は、強烈です。
ツッツキは守備ではありません。
次を奪うための布石です。
その意識が抜けた瞬間、ツッツキは浮き球に変わります。
まとめ｜ツッツキが浮く原因は「複合事故」
ツッツキが浮く原因は、ひとつではありません。
打球点、角度、インパクト、回転理解、長さ、意識。
どれか一つが崩れただけでも、相手は容赦なく振ってきます。
逆に言えば、才能やセンスの問題ではないということです。
原因を言葉で説明できるようになった瞬間、修正は始まります。
ツッツキが浮いたら、落ち込む必要はありません。
「あ、今のは打球点だな」
そう思えるだけで、一歩前進です。
派手さはありません。
しかし、ツッツキが沈み始めたとき、
試合の主導権は静かにあなたの手に戻ってきます。
最後に
もし、今のプレーに少し変化が欲しいと感じているなら、
いつもと違う考え方や戦い方を試してみるのも一つの方法です。
卓球の戦術やラリーの組み立て方については、
私がコーチを務めている千葉県にある【チョレっと卓球ジム 津田沼店】でも、実戦をベースにお伝えしています。
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