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【卓球】サーブ前に手が震える人へ。試合で力を発揮する「5秒ルーティン」の作り方

こんにちは、フルスイング野原です!サーブについて書いてみました

サーブは、卓球で唯一“自分の意思で攻め始められる技術”です。

だからこそ、その一球に込める心の準備が勝負を分けます。

ちなみに私は試合中とても緊張します。

 

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練習では何百本も安定して入るサーブが、試合になると急にネットにかかる。

そんな経験はありませんか?  
卓球をやっていると誰もが一度は感じるこの“怖さ”。

それは技術不足ではなく、「心の準備ができていない状態」から生まれるものです。

 

実は、トップ選手の多くがこの問題を克服するために「サーブ前の5秒ルーティン」を持っています。

たった5秒の動作で、緊張が消え、集中力が高まり、自分らしいサーブが打てるようになる。

その仕組みと作り方を、心理学と実戦の両面から解説します。

 

はじめに:サーブ前の“5秒”が勝敗を分ける理由

卓球のラリーは一瞬ですが、その前にある「間」こそが勝負を決めます。

サーブを出す直前は、誰もが最も集中し、同時に最も不安を感じる時間です。 
スコアが競っているときほど、「この一本をミスしたら」「相手に読まれたら」と頭の中で不安が増幅します。この思考が“怖さ”の正体です。


サーブ前の5秒ルーティンとは、このわずかな時間に心と体のチャンネルを“今この瞬間”に戻す方法です。

呼吸、視線、動作の順序を一定にすることで、脳は「いつも通り」と錯覚します。

結果、緊張状態でも自然体のサーブが打てるようになるのです。

 

心理学ではこれを「プレ・パフォーマンス・ルーティン(Pre-Performance Routine)」と呼び、世界のトップアスリートが共通して実践しています。

 

たとえば、私は、サーブを出すときに床に2~3回バウンドをさせてから呼吸を整えてサーブのフォームに入ります。

ラグビーの五郎丸歩選手はキック前のポーズや、野球のイチロー選手も打席での動作をルーティン化していました。

どんな競技でも、勝者は“同じ動作”を繰り返している特徴があります。

 

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怖さの正体は「結果への意識」

「緊張して体が固まる」「勝ちたい気持ちが強いほどミスが増える」。

その根っこにあるのは、“結果を意識しすぎること”です。  
卓球では1本ごとに得点が決まるため、「この一本が取れなかったら」と考えやすい構造になっています。

 

しかし、この“結果への意識”が脳にストレスを与え、身体の動きを鈍らせます。
人間の脳は“危険”を感じると防御反応を起こします。

筋肉が硬直し、呼吸が浅くなり、視野が狭まる。

つまり、怖さを感じた瞬間に、体は勝手にミスを誘発する状態に入るのです。  

これが「練習ではできるのに試合でできない」最大の原因です。

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トップ選手たちはこのメカニズムを理解し、意識を「結果」ではなく「動作」に戻すことで安定したプレーを実現しています。  


張本智和選手はサーブ前に必ず息を吐き、静止する。

伊藤美誠選手はバウンド音に集中して感覚を研ぎ澄ます。

彼らにとってルーティンは単なる癖ではなく、「結果から意識を切り離す装置」なのです。

 

試合前の5秒ルーティンのつくり方

それでは、あなた自身のルーティンをどう作ればいいのでしょうか。

重要なのは「自分の感覚を呼び戻す5秒」を作ること。

誰でも簡単に始められる基本形を紹介します。

1秒目:深く息を吸う。  
2秒目:ゆっくり吐きながら、視線をボールに合わせる。  
3秒目:グリップの感触を確かめる。  
4秒目:サーブの軌道と回転をイメージする。  
5秒目:「大丈夫」と心の中でつぶやき、トスを上げる。  

この5秒間に共通しているのは、「意識を自分の内側へ戻す」ことです。

外からのプレッシャーを遮断し、心を“今”に集中させます。  
呼吸によって自律神経が整い、視線によって空間認識が安定し、イメージによって脳が“成功の感覚”を先取りする。

これらの積み重ねが、怖さを溶かしていくのです。

 

ルーティンを「効かせる」ための練習法

ルーティンは、練習の段階から身につけておくことが大切です。

試合の場でいきなり使おうとしても、効果は半減します。  
まずはサーブ練習時に、必ずこの5秒ルーティンを入れる習慣をつけましょう。

「ボールを拾う→構える→呼吸→トス→サーブ」という流れを毎回同じテンポで行うと良いです。

 

さらにおすすめなのが、「一本勝負の練習」。  
練習試合やサーブ練習の中で、「1本だけで決める」状況を意図的に作ります。

たとえば、「この1球だけを相手のバックに短く入れる」と決めて打つ。

このときにルーティンを必ず挟むことで、プレッシャー下でも体が自然に動くようになります。  


実際、メンタルトレーナーの間ではこの方法を「ルーティン強化トレーニング」と呼び、多くの競技で導入されています。

ルーティンを習慣化する過程では、最初はぎこちなく感じるかもしれません。

しかし続けるうちに、脳がその一連の動きを“安心のスイッチ”として認識するようになります。

これが心理学でいう「アンカリング効果」です。

 

 ルーティンがもたらす「心のリズム」

興味深いのは、ルーティンを持つ選手ほど「表情が安定している」という点です。

緊張の波があっても、呼吸のリズムを守ることで心拍数が一定に保たれます。  
これは自律神経が安定している証拠。

つまり、ルーティンは「心のリズム」を整える働きをしているのです。


プロ選手の試合映像をよく見ると、サーブの前に軽く頷いたり、手首を一度動かしたりする動作が見られます。

あれは単なる“癖”ではなく、心を落ち着かせるための「自分だけのリセット動作」です。  
この“自分の合図”を持つことで、どんな状況でもリズムを崩さずにプレーできるようになります。

 

ルーティンは「自信を再起動させる」儀式

試合の流れが悪いときほど、ルーティンは威力を発揮します。

人間は一度ミスをすると、意識が過去に引きずられ、「さっきの失点」を頭の中で何度も再生してしまいます。  
その状態で次のサーブを出しても、動作が雑になり、ミスが連鎖します。 
そんなとき、ルーティンは「気持ちをリセットする儀式」として機能します。


たとえば、「一呼吸おいて、同じ所作を繰り返す」。

それだけで脳は「次の1本に集中しよう」と再起動します。

 

実際、多くのトップ選手がミス直後こそ丁寧にルーティンを行うのはそのためです。  
つまり、ルーティンは「怖さを消す」だけでなく、「自信を取り戻す」道具でもあるのです。

 

 まとめ:5秒が生み出す“静かな強さ”

サーブ前の5秒。

それは一見、何も起きていないように見えて、実は勝負を決める最も濃い時間です。  
怖さを感じるのは、あなたが本気で勝ちたいから。

緊張は悪ではなく、集中力を高めるサインです。  
そのエネルギーを恐れに変えず、自信に変えるための方法が「5秒ルーティン」なのです。


サーブ前に呼吸を整え、動作を一定にし、心を静める。

その積み重ねが、どんな試合でも“自分らしい卓球”を生み出します。  

その短い時間が、あなたのサーブを変え、試合の流れを引き寄せ、そしてあなた自身の卓球をもっと強く、深くしてくれます。

 

サーブの上達は、技術よりも“心の整え方”で変わります。
あなたの「勝ちたい」という気持ちを力に変える。

その第一歩を、私たちと一緒に踏み出してみましょう。

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フルスイング野原

ライター

フルスイング野原

現役大学生(20歳)。 複数の卓球場で指導経験を持ち、ジュニアから社会人まで幅広くサポート。 モットーは「常にフルスイング」。 日々、自分自身もフルスイングで成長中!