こんにちはフルスイング野原です!今回は「どれだけ練習しても強くならない気がする…」と感じている卓球プレーヤーに向けて話していきます。
私は最近になって、本格的に卓球のための筋トレを始めました。それまではどこかで「卓球は技術でしょ。筋トレは辛いからいいや」と思っていましたが、続けていくうちに、ボールの威力やラリー中の安定感、体幹の大切さをはっきり実感するようになりました。
この記事では、「筋トレの大切さは、実際のプレーにどう現れるのか?」そして「卓球選手はどんな筋トレをどのくらいやればいいのか?」を、具体例を交えながらお伝えします。
1. はじめに:卓球に筋トレは必要なのか
2. 筋トレの大切さがプレーに出る3つの場面
3. 卓球選手のための筋トレの基本方針
4. 実践しやすい筋トレメニュー例
5. よくある勘違いと注意点
6. まとめ:少しの筋トレがプレーを変える
「卓球は技術のスポーツ」「フォームとコースが大事」とよく言われます。これは事実です。ただ、ここにもう一つ忘れてはいけない要素があります。それが「身体の土台」です。
どれだけきれいなフォームを頭で理解していても、下半身が踏ん張れなければ強いドライブは打てません。フットワークで一歩目が出なければ、ボールに追いつく前にラリーが終わります。体幹が弱ければ、カウンターやブロックでちょっと押されただけで姿勢が崩れ、ミスが増えていきます。
つまり、筋トレは「技術の代わり」ではなく「技術を本当に使える状態にするための準備」です。
ここを勘違いして、「技術が先、筋トレは余裕があれば」と後回しにすると、あるレベルから成長が止まりやすくなります。「フォームは分かっているのに、試合になると再現できない」という人ほど、筋トレが抜けているケースが多いです。
では実際に、筋トレをしている選手としていない選手では、プレーにどんな違いが出るのでしょうか。
筋トレの効果は、トレーニング中よりも試合中のちょっとした場面に表れます。ここでは、特に差が出やすい3つのシーンを取り上げます。
卓球で一番大事な動きのひとつが、フットワークの「最初の一歩」です。横に振られたとき、短いボールに突っ込むとき、下がらされてから前に戻るとき。この一歩目の速さが、そのまま打点の取りやすさにつながります。
下半身の筋力がある選手は、一歩目がスッと出ます。結果として、余裕を持ってボールの後ろに入れるので、フォームを崩さずに打てます。オーバーミスやネットミスも減り、「安定している選手」という印象になります。
逆に、脚の筋力が足りないと「分かっているのに追いつけない」という状態が増えます。打点が後ろになり、体も伸びた状態で打つので、無理やり腕で合わせるクセがつきやすくなります。「技術の問題だ」と思ってフォームばかり意識しても、実は土台となる脚力の不足がボトルネックになっている場合が多いです。
強い選手ほど、フォームのブレが少ないです。強く打つときだけでなく、少し崩された場面でも「最低限の形」をキープしています。この「崩れても崩れすぎない」のを支えているのが、体幹や背中まわりの筋力です。
体幹がしっかりしていると、次のようなメリットがあります。
・ブロックのとき、相手の強打に押されにくい
・カウンターで強く振っても、姿勢を保てる
・ラリー中に体勢を崩しても、すぐ立て直せる
これがないと、一本強いボールを打つたびに体が流れてしまい、その後の戻りが遅れます。一本の威力はあるのに、ラリー全体で見ると「苦しい時間が長い選手」になりやすいです。
筋トレで体幹と背中を鍛えておくと、フォームが安定するだけでなく、「崩されても粘れる」選手に近づいていきます。
試合の中で一番きついのは、9-9やデュースの場面です。ここで足が止まるか、最後まで動き切れるか。この差がそのまま勝敗を分けます。
筋トレである程度の筋持久力がついている選手は、終盤でもスイングスピードが大きく落ちません。足も最低限は動くので、「頭では分かっているのに体がついてこない」という状態を減らせます。
逆に、普段から筋トレをしていないと、後半になって急にミスが増えます。自分ではそこまで疲れていないつもりでも、足が半歩遅れ、手打ちになり、いつものフォームで打てなくなっていることが多いです。
技術やメンタルを語る前に、「最後まで同じクオリティで動ける身体があるか」。ここを整える意味でも、筋トレは大きな武器になります。
とはいえ、「じゃあ今日からガッツリ筋トレするぞ!」と張り切りすぎると、筋肉痛でラケットどころではなくなります。卓球選手の筋トレは、あくまで「卓球のための補強」として考えた方がうまくいきます。
ここでは、シンプルに3つの方針に絞ります。
卓球に必要なのは、「重いものを持ち上げる力」ではなく「速く・正確に動く力」です。そのため、筋トレでも重さを追いすぎる必要はありません。
・正しいフォームでできる重さを使う
・回数は少なめでも、きれいに動くことを優先する
・卓球の動きをイメージしながら行う
例えばスクワットなら、「フォアドライブで踏み込むときの感覚」を意識しながら立ち上がる。プランクなら、「ブロックで体を止める感覚」をイメージしながらキープする。こういう意識の違いが、そのままプレーの違いになります。
筋トレは「続けてナンボ」です。最初から毎日1時間やろうとすると、ほぼ確実に続きません。おすすめは、週2〜3回、1回20〜30分ほどです。
練習の前後や、オフの日に少し時間をとって
・下半身1〜2種目
・体幹1〜2種目
・上半身1〜2種目
このくらいの量から始めると無理なく続けられます。「ちょっと物足りないな」くらいでやめるのがポイントです。
筋トレというと「強いボールを打つため」と考えがちですが、「ケガを減らすため」と考えるのも大事です。
特に守りたいのは、膝・腰・肩です。
・スクワットやランジで膝を支える筋肉を強くする
・体幹トレーニングで腰への負担を減らす
・軽いダンベルやチューブで肩まわりを安定させる
これをしておくと、「ちょっと痛いから今日は休もう」という日が減ります。結果として練習量も確保できるので、長期的に見ると大きな差になります。
ここからは、家でも体育館のすみっこでもできる「自重筋トレ」だけを紹介します。道具はいりません。卓球の動きと結びつけながらやると、効果を実感しやすくなります。
まずは、動きの土台になる脚から鍛えましょう。フットワークの一歩目や踏み込みの安定に直結します。
・自重スクワット 15回✖️3セット
足を肩幅に開いて立ち、イスに座るように腰を落として立ち上がる。膝がつま先より前に出過ぎないように意識します。フォアドライブの踏み込みをイメージしながら行うと、プレーとつながりやすくなります。
・プリットスクワット 15回✖️3セット
足を前後に開き、前足に体重を乗せたまま腰を上下させます。前後の揺さぶりに対応する動きに近い種目です。
・前足の膝が内側に入らないようにまっすぐ曲げる
・上体はできるだけ起こしたまま
・プランク 40秒✖️3セット
肘とつま先で体を一直線に支えます。腰が落ちたり、上がりすぎたりしないように注意します。ブロックやカウンターで「相手のボールを受け止める」ときのイメージで行うと分かりやすいです。
・サイドプランク 30✖️3セット
横向きになり、片肘と足で体を支えます。横に振られたときに上半身が倒れすぎないようにするためのトレーニングです。横移動のフットワークとセットで考えると、動きの安定感が変わります。
・腕立て伏せ 15✖️4セット
基本中の基本ですが、フォアドライブやスマッシュに必要な胸・腕・肩をバランスよく鍛えられます。回数よりも、体を一直線に保つことを優先します。
最後に、筋トレを始めるときによくある勘違いを整理しておきます。
一つ目は、「筋トレすると体が重くなって、動きが遅くなるのでは?」という心配です。卓球選手が適切な重さと回数で筋トレをする分には、動きが遅くなるどころか、むしろキレが出ます。重くなりすぎるのは、競技と関係ないレベルまで筋肥大を狙った場合です。
二つ目は、「筋トレは限界まで追い込まないと意味がない」という思い込みです。卓球がメインの人がこれをやると、筋肉痛でフォームが崩れたり、練習の質が下がったりします。あくまで「次の日も普通に練習できる範囲」でやるのがポイントです。
三つ目は、「筋トレさえやっておけば強くなれる」という極端な考え方です。筋トレはあくまで土台作りであって、技術練習・戦術理解・メンタルの整理と一緒に取り組んでこそ、プレー全体が一段上に上がります。
筋トレの大切さは、トレーニング室ではなく「プレーの中」に現れます。
・一歩目が間に合うかどうか
・フォームが崩れずに打ち切れるか
・終盤まで動き切れるか
この三つの場面で、「技術の差」だと思っていたものが、実は「筋力と身体の準備の差」だったと気づく人は多いです。
いきなり完璧な筋トレメニューを組む必要はありません。
週に2〜3回、20分でいいので
「スクワット+体幹1種目+腕立て伏せ」
このくらいのセットから始めても十分です。
どれだけフォームを研究しても、どれだけ動画を見ても、最後にボールを打つのは自分の身体です。その身体を少しでも良い状態に近づけておくことが、結果的に「強くなる近道」になります。
どれだけ練習しても強くならない気がしているなら、技術にもう一つ、「筋トレ」というエンジンを足してみてください。きっと、同じ練習メニューでもボールの質やラリーの粘りが、少しずつ変わっていきます。
ここまで読んで「筋トレが大事なのは分かったけど、自分のやり方で合っているか不安…」と感じた方もいると思います。
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レッスンでは
・あなたのプレーを実際に見て、「どの場面で筋力不足が出ているか」
・今の体力でも続けられる、自重メインの筋トレメニュー
・その筋トレをどうプレーに結びつけるか
ここまでセットで一緒に作っていきます。
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