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卓球で得点力を上げるサーブ術|基本・回転・バックサーブの極意

作成者: M.O|25/12/11 2:55

こんにちは!M.Oです。

今回は

「サーブは入るけど、得点源にはなっていない」

と感じている方に向けて、

サーブを“ただの始まり”から“勝てる武器”に変える考え方をお話しします。

 

試合で最初にボールを支配できる唯一の瞬間――それがサーブです。  
どんなに攻撃力のある選手でも、サーブが安定しなければ自分のペースを作れません。

逆に、サーブが上手い選手は、どんな相手にも「自分のリズム」で試合を進めます。

 
私自身、長く卓球をしてきて感じるのは、サーブは単なる始まりではなく、得点を生み出す“設計図”だということです。

 

この記事では、サーブの基本構造から得点につなげる考え方を実体験を交えながら詳しく紹介します。  
「サーブで流れを作りたい」「サーブを武器にしたい」という方にとって、実戦で役立つ内容を詰め込みました。

サーブとは何か:得点をデザインするための第一歩

サーブは、試合の中で唯一「自分だけがボールに自由に触れる時間」です。  
そのわずかな2秒の間に、相手の予測を外し、自分の得意な展開に持ち込むことができます。  

ラリーが始まってからは相手との読み合いになりますが、サーブは100%自分のペースでスタートできる。  

そして、試合で得点に繋がるのは、ただ強い回転をかけたものではなく、“戦略的なサーブ”です


だからこそ、「どんな意図でどんなサーブを出すか」が試合全体の流れを決めるのです。

サーブでかけられる回転の種類と特徴

卓球のサーブにはいくつかの回転があります。  
回転の違いを理解すると、相手の反応を予測でき、ラリー展開をコントロールできるようになります。

下回転サーブ

最も基本的で、初心者から上級者まで使うサーブです。  
バウンド後にボールが戻るような回転が特徴。

相手はツッツキ(守りのレシーブ)を選びやすく、こちらから先に攻撃を仕掛けられます。  

上回転サーブ

バウンド後にボールが前に進む回転。

相手がツッツキすると浮きやすく、上回転での返球を誘いやすい。  
スピードサーブや相手を後ろに下げたいときに有効です。

横回転サーブ

ボールが横に流れるため、相手の打点をずらすことができます。  
特に“横下回転”や“横上回転”など、上下と組み合わせることでより効果的に使えます。  
コースを読ませず、相手の一歩目を止めるには最適なサーブです。

ナックルサーブ(無回転)

あえて回転をかけず、相手のリズムを狂わせるサーブ。  
相手は「下回転だ」と思ってツッツキすると浮き、「上回転だ」と思って打つとネットにかかる。  
この“曖昧な感覚”を与えられるのが、ナックルの最大の魅力です。

回転が変わると展開も変わる:サーブの“物語性”

サーブの回転は、その後のラリー展開を決めます。  
たとえば下回転サーブを出せば相手は守りの姿勢になり、3球目攻撃のチャンスが生まれます。  
逆に横上回転なら、相手が攻撃的に出てくる可能性が高く、こちらのカウンターが狙える。  

つまり、サーブの回転とは“物語の序章”のようなもの。  
この一手で、その後の数ラリーが決まってしまうと言っても大げさではありません。

私はこれを“試合をデザインする”と呼んでいます。  
強い選手は、どんなサーブを出すかを考える前に、「このポイントをどうやって取りたいか」を先に決めている。  
そして、その展開に合ったサーブを選んでいるんです。

サーブの3要素:回転・長さ・コース

得点を生み出すサーブを作るには、この3つを常に意識する必要があります。

1. 回転の種類(下・横・上・ナックル)
2. 長さ(短い/長い) 
3. コース(バック・フォア・ミドル)

たとえば短く沈む下回転サーブは、相手を前に出させるサーブ。  
次に長めの横上回転サーブを出せば、相手は前後の動きで体勢を崩します。  
この“前後+左右+回転”の組み合わせこそ、卓球のサーブ戦術の本質です。

私が意識しているのは、「相手の体の向きを変えさせる」こと。  
フォアに出した後にバック側を突く。あるいは短いサーブの後に長いサーブ。  
これだけで、意外と簡単にミスを誘えます。

サーブの目的は「崩すこと」

サーブの目的は直接点を取ることではなく、相手のリズムを崩すこと。  
つまり、サーブ単体ではなく「3球目までを1セット」として考えることが必要です。  

私はいつも、サーブ練習のときに「このサーブを出したら、相手はこう返すだろう」という“仮想レシーブ”を想定しています。  
それを何度も繰り返すうちに、自然と次の展開が読めるようになります。  

サーブ=仕掛け  
レシーブ=相手の反応  
3球目=仕留める手段  

この一連の流れが、得点を設計するための基礎です。

私がバックサーブを選んだ理由

いろんなサーブを試してきました。  
順横サーブ、しゃがみこみサーブ、巻き込みサーブ……。  
でも最終的に、私が試合で使うサーブはバックサーブただ一つになりました。

その理由は大きく3つあります。  
1. 体の正面で打てるためコントロールしやすい
2. フォームの自由度が高く、同じ動作で回転や長さを変えやすい
3.同じ種類のサーブを極めることで、返球の想定がしやすくなる

 

上記全て、あくまで私の感想です。

サーブというのは本当に数えきれないほどの種類があります。

その分、人によって”やりやすいサーブ”が異なるものです。

あらゆる種類のサーブを使う人もいれば、私のようにバックサーブ一つで勝負する人もいます。

どこまでも自由で、面白い技術です。

 

大切なのは、「どんな目的でそのサーブを出すのか」ということ。

ここからは、私が実際に試合で使っていたサーブと、その狙いについて具体的に話していきます。

バックサーブでの攻め方

①コースと長短の使い分けで相手を崩す

バックサーブの中でも特に有効なのが、「バックサイド深め」と「フォア前短め」のコースの組み合わせ。  
この2つを交互に出すだけで、相手は前後に揺さぶられてリズムを崩します。

どちらもギリギリのコースに出すことで、相手にとって脅威となるサーブになるのです。

②下回転ロングサーブを出す

ロングサーブの多くはスピード重視の上回転か、横回転系が多いと思います。

そのため、レシーブする側は「反応さえできれば何とか返せる」ことも少なくありません。

しかし、そこに下回転を混ぜることでレシーブ側は一気に混乱しやすくなります。

 

上回転の時と同じように返球すればネットに引っかかり、ツッツキで返すと相手のチャンスボールになりやすい。

ドライブするには体制を整える必要があり、打点が合わないこともある。

このように、ロングの下回転サーブを出せるようになると、一気に相手を”惑わせる”展開が完成します

 

◎下回転ロングサーブのポイント

ロングの下回転サーブを出す際に重要なのが、”上回転と同等のスピード、フォームで出すこと” ”コースをずらすこと”になります。

 

例えば、レシーバーのミドル寄りを狙うと、相手は思い切り振り切ることが難しくなるため、緩い返球になったり、ミスをしやすくなります。

その際も、ギリギリまで深いボールと、台から出るか出ないか判断に迷うくらいの長さを使い分けることで、さらに相手を振り回すサーブになるのです。

 

また、相手に簡単に見分けられてしまっては本末転倒なため、出来るだけ同じスピードとフォームでサーブを出す必要があります。

そのためには、自分が出しやすいフォームや第一バウンドの位置を把握し、そこからさまざまな回転・コースに派生させていく練習が欠かせません。

サーブ練習のポイント:成功率より再現性

サーブ練習で大切なのは、1本1本の“切れ味”よりも“再現性”です。  
つまり、狙ったコース・回転を何本連続で出せるか。  
的になるものを設置して、何本も安定して的に当てれるようになれば、実践で使えるサーブになります。

また、動画を使ってフォームを確認するのもおすすめです。  
手首の角度・打点の位置・スイング軌道を目で見て確認することで、感覚のずれを修正できます。

 

私の場合は、使用するサーブをバックサーブに絞って以降、毎日30分以上的を狙う練習をしていました。

連続で同じコースに当てるのはもちろん、より実践的な練習にするため、複数のコースに的を設置し、さまざまな展開を想像しながらサーブ練習をしていました。

サーブの時の得点率が上がったのも、この継続したサーブ練習のおかげだったと思っています。

サーブの見せ方と心理戦

サーブは技術だけでなく、「演出」でも差がつきます。  
相手が回転を判断するのはほんの0.5秒。その一瞬をどう誤魔化すかが勝負です。  

私は打球直後にすぐラケットを引き上げるようにしていました。  
これは上回転を出す際の基本フォームなのですが、他の回転でもフォームを統一することで、相手の判断を遅らせる狙いがありました。


また、あえて「少し遅いテンポ」で出すこともあります。  
テンポをずらすだけで、相手のリズムが崩れ、レシーブミスが増えるのです。

サーブを出す“タイミング”や“表情”まで計算することで、得点に繋がるサーブ完成します。  
ある意味、サーブとは“心理戦の第一章”と言っていいでしょう。

サーブで得点する選手の共通点

私が見てきた中で、サーブが上手い選手には共通点があります。

 
- 同じフォームで回転を変えられる  
- サーブ前のルーティンが一定  
- 相手の反応を観察してすぐ修正できる  


つまり、“観察と微調整”が上手い人ほど、サーブで点を取ります。

 

ここまで読んできたあなたなら分かると思いますが、サーブは”点”ではなく”線”で考える技術です。

 

「さっき短いサーブのレシーブミスをして、相手の意識は前方に寄っているから、次はロングサーブで意表を付こう」

このように、それまでの流れを踏まえてプレーすることで、サーブは強力な武器となります。

まとめ:自分のサーブを“得点源”に変えるために

サーブは、卓球で最も自由で、最も奥が深い技術です。  
回転・コース・リズム――そのすべてを完全に自分一人で設計できる唯一の瞬間です。

今回は、特に私が得意としているバックサーブに焦点を当てて紹介しましたが、前述した通りサーブは本当に種類が豊富で、自由です。

そのため、自分に合ったサーブを見つけることが、サーブで得点を生むための第一歩に繋がると思います。

そして、そのサーブのフォームを磨き、回転を使い分け、展開を設計できるようになれば、あなたの試合は確実に変わります。

最後に伝えたいのは、サーブの上達は「力」ではなく「意識」で決まるということ。  
1本のサーブに意味を持たせ、相手の思考を揺さぶるーー。  
それが、得点に繋がるサーブの本質です。  

あなたのサーブが、試合の流れを変える一本になることを願っています。

最後に

ここまで読んでみたけれど、いざ練習してみると

 

”自分に相性の良いサーブが分からない”

”回転量の上げ方やコースを狙うコツがなかなか掴めない”

 

そう思う方もいるかもしれません。

そんな方におすすめしたいのが、私がレッスンを行っている

【チョレっと卓球ジム 津田沼店】です。  


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今回の記事でお話しした”得点を生むサーブのコツ”を、実戦形式の練習で体感できます。  

 


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