こんにちは。M.Oです!
今回は卓球を長く楽しむために重要な、怪我を防ぐ「ストレッチ」と「フォーム改善」についてお伝えします。
卓球は、動きが小さく見えるため「怪我しにくいスポーツ」と思われるかもしれません。
ところが、実際に続けていると、肩や肘への負担が想像以上に大きいことを痛感すると思います。特にスイング動作では、肩や手首が繊細に使われており、少しの乱れが怪我につながります。
私はその現実を、高校3年生の引退直前に「肩の脱臼」という形で思い知らされました。
この記事では、その経験をもとに「卓球の準備体操(ストレッチ)」と「正しいフォーム」の重要性をお伝えします。卓球を長く、快適に続けたい方にこそ読んでいただきたい内容です。
私が初めて肩を痛めたのは、高校2年生の多球練習の最中でした。
いつも通りバックフリックを繰り返していると、突然、肩から前腕にかけて力が抜け、ラケットを握ることさえ難しくなります。
「少し変なところを伸ばしただけだろう」
その時はそう判断し、誰にも伝えないまま練習を終えました。
ところが、帰宅してもズキズキとした痛みが収まらず、肩の奥に残る違和感が消えません。
翌日病院でレントゲンを撮ってもらったものの異常は確認されず、「筋を少し伸ばしただけ」と説明されました。
心配するほどではないと分かってひと安心したこともあり、私はそのまま練習に復帰しました。
ただ、肩の違和感は消えないまま。
それでも「練習を休むわけにはいかない」という思い込みと、医師の診断への信頼が、痛みを抱えたままの日々へと私を向かわせました。
気づけば半年以上、肩に不安を抱えたまま試合にも出場していました。
読んでいる方の中には、
「痛いならなぜ練習を続けたの?」
そう感じる人もいるかもしれません。
理由はいくつかあります。
ひとつは、練習中だけ痛みをほとんど感じなかったことです。
今思えばアドレナリンの影響で痛覚が鈍っていたのだと思います。
もうひとつは、卓球で大きな怪我をした経験がなく、大事にしたくなかった心理があったからです。
「これくらいならそのうち治るはず」と、自分に都合のいい解釈をしてしまいました。
しかし現実には肩の状態が徐々に悪化していきます。
半年ほど経つ頃には、寝返りを打つだけで強い痛みが走り、夜中に目が覚めるようになりました。
日常生活でも肩を庇う動作が増え、プレーだけでなく生活の質まで下がっていきます。
限界を感じた私は、ようやく再び病院を受診しました。
診断は、「脱臼」。
しかも、長期間脱臼したまま激しい動作を続けていたため、関節を戻してもすぐ亜脱臼を繰り返す状態に陥っていました。
結果、高校3年の引退まで慢性的な痛みと向き合うことになりました。
痛みを放置したこと。
最初の診断だけを頼りにし、セカンドオピニオンを受けなかったこと。
どちらも大きな後悔として今も残っています。
怪我をきっかけに、自分の体の使い方を動画で確認する機会を増やしました。すると、スイングの主導が完全に腕になっていました。
卓球のスイングは、本来「下半身の踏み込み」と「体幹のひねり」から生まれます。そこから肩・肘・手首へと力が伝わることで、自然なスイングが完成します。
しかし私は、強く打とうとするたびに腕を大きく広げ、肩関節に過剰な負担をかけていました。
腕主導のスイングでは、肩周りの小さな筋肉に強い負荷が集中します。これらは細かい制御に優れていますが、大きな力を繰り返し出すには向いていません。疲労が蓄積するとフォームが乱れ、無理な方向に力がかかって脱臼を招きます。
社会人プレイヤーや中高年の卓球愛好家の方も日常的に肩を酷使している場合が多く、フォームの癖が怪我を誘発しやすい傾向にあります。
「強いボールを出したい」と思うほど、腕に頼ってしまう。この悪循環を断つには、まず“体幹で打つ感覚”を身につけることが必要です。
簡単な確認方法として、腕を意識的に脱力し、下半身の踏み込みでラケットを自然に振り出す練習をしてみてください。
最初は物足りなく感じても、次第に体の連動がスムーズになり、肩への負担が減っていくのがわかるはずです。
脱臼後、私は「肩を守るストレッチ」を徹底的に見直しました。
最も効果を感じたのは、肩甲骨と胸の筋肉をしっかり動かすことです。
1つ目は肩甲骨ストレッチ。
両手を肩に当てて大きく円を描くように10回回す、肩甲骨を前後に動かすなど、可動域を意識して行います。これにより肩関節の動きが滑らかになり、スイングの初動が軽くなります。
2つ目は胸のストレッチ。
壁に手をつき、胸を開く姿勢を30秒ほどキープします。硬くなった大胸筋をほぐすことで、肩が前に引っ張られにくくなり、自然な姿勢を保てるようになります。
3つ目は軽いスイングアップ。
練習前にラケットを持たず、体幹のひねりだけで素振りを行うことで、肩と体幹の連動を意識します。
これらを続けるうちに、肩の引っ掛かりが減り、プレー中も動きがスムーズになりました。フォームも大きく改善し、腕に力を入れなくても自然とボールが走るようになりました。
驚いたのは、肩を守る意識を持ったことで、逆に回転量や安定感が増したことです。
「守ることが、上達につながる」――怪我を通じて学んだ最大の教訓でした。
肩の脱臼を経験して、私は「準備体操(ストレッチ)」と「フォーム改善」の重要性を痛感しました。
ストレッチは“なんとなくやる”のではなく、どの筋肉を動かしているかを意識することが大切です。
また、卓球の動作は一見小さくても、肩・肘・手首には大きな負担がかかります。正しいフォームを身につけ、違和感を感じたらすぐにケアを行う。これが、卓球を長く続けるための基本です。
痛みを我慢して続けても、上達は遠のくだけです。
むしろ、自分の卓球人生を短くする恐れがあります。
少し立ち止まって体を整える時間こそ、次のステップへの投資になるのです。
次の練習前に、よく使う体の部位や、反対に普段意識したことのない部位をストレッチしてみてください。
具体的なストレッチ方法が分からない場合は、動画などを参考に時間をかけて行ってみると、自分に必要なストレッチが分かると思います。
念入りな準備が怪我を防ぎ、プレーを長く楽しむための大きな一歩になります。
私が肩の怪我から学んだのは、
「うまくなりたいなら、まず自分の体を守ることが最優先」
ということ。
フォームを変えるのも、ストレッチを続けるのも、
すべては「卓球を長く、気持ちよく続けるため」の土台づくりです。
もし今この記事を読んでいて、
「自分に合ったフォームを一緒に探したい」
「怪我をしにくい打ち方や準備体操を教えてほしい」
と感じた方は、
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