こんにちは、フルスイング野原です。
今日は「7割の力で打てる選手は強い」というテーマで、がっつり掘っていきます。
練習ではガンガン入るのに、試合になるとネット・オーバーのオンパレード。
大事な場面ほど力んでスイングが止まり、読み合いもワンテンポ遅れる。
「脱力しろ」と言われても、どう力を抜けばいいか分からない。
そんなモヤモヤを抱えているなら、今回の話はかなり刺さります。
結論から言うと、卓球で本当に強いのは「いつでも7割の力で打てる選手」です。
いつでも全力でぶん回しているから強いのではなく、 「余白を残したまま正確にボールを運べる」から強い。
7割をベースにして、勝負所だけ8〜9割にギアを上げる。
この出力コントロールが身につくと、試合でのミスが目に見えて減り、勝率がじわっと上がります。
なぜ「7割」なのか。
どうやって身につけるのか。
この記事では、考え方だけでなく、具体的な技術、練習メニュー、試合での使い方までセットでお届けします。
ラケット片手に、イメトレしながら読んでみてください。
目次
1. はじめに 7割で打てる選手はなぜ崩れないのか
2. 7割の力の正体と測り方
3. 7割で勝つための技術と動き方
4. 実戦シナリオで体感する「7割→8割」のギアチェンジ
5. 7割感覚を身につける練習メニュー
6. タイプ別の7割設計とケーススタディ
7. よくあるつまずきと抜け出し方
8. 今日からできる小さな一歩
9. まとめ あなたの卓球に“余白”を足す
はじめに 7割で打てる選手はなぜ崩れないのか
強い選手って、どこか「落ち着き」があります。
相手が全力でドライブしてきても、バタつかず、同じフォームでサッと返す。
ラリーが長くなってもコースは乱れず、回転も落ちない。
あれは才能だけの話ではありません。
彼らはいつでも「出力の上限を少し残している」状態でプレーしています。
卓球は、とにかく時間がないスポーツです。
判断が少し遅れただけで、その一球が失点になります。
そこで毎球ほぼ全力で振っていると、体は固まり、視野は狭まり、足も止まりやすくなります。
結果として、「一発は速いけど、二発目が続かない」「勝負どころほど自滅する」というパターンに入りやすくなります。
一方、意識的に7割まで落として打つと、体は動き続けます。
ボールが少し長く見えるようになり、「ここに入れよう」「次はこう来るな」が冷静に見える。
これが、いわゆる“余裕のあるプレー”の正体です。
ここで言う7割は、「弱く打つ」という意味ではありません。
スピードだけに頼らず、回転とコースと深さで球質を作る考え方です。
普段は7割の出力で球の質をそろえ、決めたい場面だけ8〜9割を解放する。
この切り替えができるようになると、同じ技術レベルでも勝ち方がガラッと変わってきます。
7割の力の正体と測り方
感覚で決めない。7割は「基準」で決める
「今日は7割のつもりで打とう」と決めても、試合会場に入って緊張した瞬間、その7割が普通に8〜9割に跳ね上がります。
会場の雰囲気、床の硬さ、照明、相手の格上感。
環境が変わると、感覚は簡単にズレます。
だから「7割」は、その日の気分で決めるのではなく、できるだけ客観的な基準で決めておいたほうが安定します。
ここでは、次の三つの基準で7割を見える化していきます。
・テンポの基準
・連続性の基準
・呼吸の基準
この三つのうち二つ以上がそろっている状態を、自分の中の「7割」として固定しておくイメージです。
テンポ基準 自分の最高速を「10」としたときのリズム
まずは、自分の全力テンポを知るところからです。
フォアでもバックでもいいので、「今出せる限界の速さ」で10本連打します。
このときのリズムを頭の中で「10」として覚えておきます。
次に、同じメニューを少しテンポを落として打ちます。
「1・2・3・4」と声に出したり、頭の中でカウントしながら、あえてゆっくり目のリズムに固定して10本連打。
ここで「これならずっと続けられるな」と感じる速さを、自分の7割テンポとして体に刻みます。
試合で力み始めたら、そのテンポを思い出して、わざとリズムを戻す。
7割は、「スイングの速さ」で管理することもできます。
連続性基準 10本同じ球質を出せる強度
次は「どこまで同じボールを続けられるか」です。
自分の中で「ちょっと強めかな」と感じる力感で、同じコースに10本連続でドライブやバックを打ってみます。
・弾道の高さ
・台のどのあたりに落ちるか
・回転のかかり具合
このあたりが、何本目からバラつき出すかを見ます。
5〜6本目あたりで崩れ始めるなら、それは8〜9割ゾーン。
10本連続でほぼ同じ質で打てる出力を、自分の中の「7割」として採用します。
試合で狙うべきは、「10本続けても崩れないほうの力加減」です。
呼吸基準 ラリー中に一言しゃべれる強度か
三つ目は一番分かりやすくて、一番ごまかせません。
7割でラリーしているとき、ラリー中に短い言葉が出せるかどうかです。
「はい」「今」「バック」「OK」など、本当に一言で構いません。
ラリーしながら、吐きながら、声が出せるかどうか。
息が完全に止まるほど力んでいたら、その時点で7割オーバーです。
呼吸が止まると、腕だけで打ち始め、体も止まり、視野も狭くなります。
テンポ、連続性、呼吸。
この三つを日常的にチェックしておくと、試合での「つい全力」がかなり減ります。
速さだけが球質じゃない。7割でも“イヤなボール”は作れる
多くの選手が勘違いしているポイントが一つあります。
「相手が嫌がるのは、とにかく速いボール」。
これは半分正解で、半分ハズレです。
相手が取りにくいボールを作る要素は、速さだけではありません。
深さ、回転、コース、高さ。
この四つが揃ったとき、本当に嫌な球になります。
例えば、バックの安定配球をイメージしてみましょう。
上がりっぱな、あるいは頂点前でボールをとらえ、少し前に押しながら、相手のミドルに深く刺す。
スピードは7割程度でも、深さと回転、コースが揃うと、相手は踏み込みにくくなり、一気にやりづらくなります。
ここで持っておきたい感覚が、「スピードを落としたぶん、別の要素で上書きする」という考え方です。
速さを2割落としたなら、そのぶん回転を2割増やす。
高くしない代わりに、とにかく深くする。
球質の“総合点”を、別の要素で補うイメージを持つと、「7割なのに重くて嫌なボール」が作りやすくなります。
「余裕」を三つに分解する
「もっと余裕を持ってプレーしろ」と言われても、何を変えればいいのか分からないと動きようがありません。
そこで、余裕を次の三つに分けて考えます。
・身体の余裕
力みすぎていないか、軸足がブレていないか。
・視野の余裕
相手の足の位置、上半身の向き、ラケットの高さが視界に入っているか。
・時間の余裕
「来たから振る」ではなく、「一拍置いてから振る」感覚を持てているか。
7割運用は、この三つを同時にキープするための考え方です。
「全力でねじ伏せる」代わりに、「余裕を残したままボールを運ぶ」。
結果として、読み合いが早くなり、ラリーも崩れにくくなります。
7割で勝つための技術と動き方
ここからは、「頭では分かったけど、じゃあ実際どこをどう変えるの?」という部分です。
サーブ、レシーブ、三球目、ラリー、中核技術ごとに7割運用のポイントを押さえていきます。
サーブ 7割スイングで「質の貯金」を作る
サーブで欲しいのは、派手なエースより「相手のレシーブを絞り込める質」です。
そのために大事なのが、回転量と落下点の再現性。
同じフォームから二種類の回転を出すことです。
横下と横上、横下の強弱など、二択を作れると相手は読みづらくなります。
ここでスピードは7割で構いません。
第一バウンドを低く、二バウンド目を深く。
この二つを7割の力で安定させるイメージです。
例えばミドル寄りの深い横下を出せば、多くの相手はツッツキで返してきます。
そこから三球目を7割のドライブでバック深くに押し、五球目で仕留める。
こういう「サーブからの二本セット」を7割で組めると、試合全体が落ち着きます。
レシーブ 三択を“全部7割”で回す
レシーブは、ストップ・フリック・チキータの三択を7割で安定させるのが理想です。
ストップは、台の上でボールを止める意識。
ラケットを前に出しすぎず、上から軽くかぶせて短く落とします。
フリックは腕でこねると9〜10割になりがちです。
面を固定して、体の前進で距離を出す。
チキータは「全部エースにしたい」と思った瞬間に崩れます。
横回転を薄くかけて、ミドルやバック深くへ運ぶつもりで打つと、7割で安定しやすくなります。
どのレシーブも、「ここで点を取りにいく」ではなく、「相手の三球目の選択肢を減らす」役割だと考えると、自然と7割に落ち着きます。
三球目 「押すドライブ」と「運ぶドライブ」を持つ
三球目で全部決めようとすると、すぐ全力モードに入ります。
7割運用では、三球目のドライブに二種類持っておくと楽です。
押すドライブは、相手の回転に乗せて前へ押し出すタイプ。
インパクトは短く、「ボールの後ろを押す」感覚でバック深くへ差し込む。
運ぶドライブは、弧線を大きく描いて安全に入れるタイプ。
相手のバック深くへ届けて、五球目で自分が打ちやすい形を作るためのドライブです。
「三球目は押すか運ぶか、どちらかの7割」「決めるのは五球目でもいい」。
こう考えられるようになると、三球目のネット・オーバーは目に見えて減ります。
ラリー中 「打つ前に両足が着地しているか」を見る
ラリーでバタつく選手のほとんどは、スイングの強さばかり気にしています。
でも安定を決めているのは、「打つ前に両足が床についているかどうか」です。
7割の出力に抑えると、スイングと着地の順番を整えやすくなります。
全力だと体が流れ、次の一歩がワンテンポ遅れます。
7割なら、打って着地、次の一歩までが一連の動きでつながります。
ラリー中の自分に、何度も質問してみてください。
「今、打つ前に両足そろってた?」。
これだけで、ラリーの安定感が変わります。
バックハンドは「幅を小さく、回転を大きく」
バックが崩れると試合が一気に苦しくなります。
7割運用で大事なのは、スイング幅を小さくし、体幹で面を運ぶことです。
前腕を振り回すのではなく、体の回転にラケットがついてくるイメージ。
面を少し被せ、薄くこすりながら前に押す。
コースはミドルとバック深くを中心に。
台上処理のバックと、ラリー中のバックを、同じ7割の力感で打てるようになると、「バックだけ世界が変わる」感覚が出てきます。
フォアドライブは「下から前」7割で弾道をそろえる
フォアはどうしても“見せ場”になりやすく、気づくと全部8〜9割で振ってしまいます。
ここを7割に落とすコツは、「下から前への一筆書き」を徹底することです。
打点は上がりっぱなか頂点。
大きなフォロースルーを狙うのではなく、体の回転で距離を作り、腕は邪魔しない。
ふだんはその7割のフォームで弾道を固定。
「ここだけは決めたい」というボールだけ、最後の押しを少し足して8割にする。
これが、試合で崩れないフォアの作り方です。
台上と握り、呼吸の7割運用
台上処理は、技術よりも「握り方」で安定します。
構えのときは指先で軽く握る。
ボールに触れる瞬間だけ、キュッと締める。
当たった直後にすぐ緩める。
この三段階を練習で染み込ませると、ツッツキもストップも7割で安定します。
呼吸は、四拍で回すと整えやすくなります。
吸って、ためて、打って、抜く。
ラリー中もこのリズムを頭に置いておくと、「いつの間にか息が止まっていた」を防げます。
実戦シナリオで体感する「7割→8割」のギアチェンジ
頭で理解しても、試合のイメージが湧かないと使えません。
ここからは、台の上で実際に起きるシーンとして、三つのパターンをイメージしてみましょう。
パターン1 サーブから二本で主導権を握る
自分のサーブ、10対10、緊張する場面です。
ここで「全力サーブ+全力三球目」に行くと、力んで終わる未来が濃厚です。
7割運用では、
横下回転をミドル深くへ、7割のスイングで出します。
相手はツッツキで返してくることが多い。
三球目は押すドライブで、相手バック深くへ7割で運ぶ。
五球目で、甘くなったボールを8割フォアで仕留める。
「三球目で終わらせる」ではなく、「二本でワンセット」。
この感覚に切り替えると、ラリーの入り方が落ち着きます。
パターン2 レシーブからの粘り勝ち
相手が横上系サーブでガンガン攻めてくるタイプ。
ここで毎回チキータで真っ向勝負していると、すぐ9〜10割の殴り合いになってしまいます。
まずは横上に対して、7割のストップを入れます。
相手に持ち上げさせ、三球目の選択肢を「ドライブかフリック」に限定。
持ち上げたボールを、7割バックでミドルへ。
深さとコースで窮屈にしておき、甘くなったら一本だけ速い球をフォアへ運ぶ。
「レシーブでいきなり勝負」ではなく、「レシーブでゲームを組み立てる」感覚が身につくと、7割のまま主導権が取れます。
パターン3 スピード自慢の相手を“ズラして”止める
相手がとにかく速い。
こっちのサーブにも全部フルスイング。
このタイプに、「自分も速さで対抗だ」と思った瞬間、試合が荒れ始めます。
7割運用では、弾道とコースで相手をズラします。
弧線を少し高めにして、深くミドルに集める。
サイドを狙わず、あえてミドル一本に絞ることで、相手の踏み込みを封じます。
自分は「打つ前に着地」を徹底。
7割のスイングで、相手の速さを“ずらす”ことに集中します。
「速さに速さで勝とうとしない」。
この一言を、自分の心に貼っておくと、こういう相手にも崩されにくくなります。
7割感覚を身につける練習メニュー
ここからは、実際に練習で使えるメニューです。
難しいことはしません。
「7割を体に覚えさせる」ことに全振りします。
メニュー1 7割縛りゲーム(三球目は絶対強打禁止)
ルールはとても簡単です。
自分のサーブからの三球目では、絶対に強打しない。
ツッツキ、ストップ、ブロック、軽いチキータなど、つなぐ技術だけで三球目を処理します。
相手には「普通に点を取りにきていいよ」と伝えます。
こちらは、五球目以降でしか本気の攻撃を解禁しません。
これを何本かやると、
どのサーブに、どのレシーブが多いのか。
三球目をつないだあと、相手はどこに打ちたがるのか。
五球目の狙いどころはどこか。
こうした情報が自然と見えてきます。
7割でラリーを伸ばす感覚がつくと、試合でも三球目でアクセル全開になりにくくなります。
メニュー2 テンポ固定ドリル(メトロノーム7割連打)
スマホのメトロノームアプリを使います。
自分の全力連打より少し遅めのテンポに設定し、そのテンポでフォア連打、バック連打を行います。
「タン・タン・タン・タン」と一定のリズムに合わせて打つと、スイングのムダが削られ、フォームの再現性が上がります。
「このテンポならずっと続けられる」という速さが、そのまま自分の7割テンポです。
メニュー3 試合前日は全部7割で整える
試合前日にやりがちなのが、「最後に全力で打ってスッキリしたい」練習です。
気持ちは分かりますが、ここは逆に、7割だけで終えるほうが本番に効きます。
例えばこんなメニューです。
・サーブ20本ずつ
第一バウンドの高さと、二バウンド目の深さだけチェック。
・バック対バック50本
深さと弾道をそろえることだけ意識。
・三球目の押すドライブを20本、運ぶドライブを20本
7割で弾道の再現性だけ確認。
・最後にレシーブ三択を軽く一周
全部7割です。
「今日は7割の確認だけ」と割り切ることで、試合当日の出力コントロールがしやすくなります。
タイプ別の7割設計とケーススタディ
プレースタイルによって、7割の使い方は少しずつ変わります。
実際にあった例に近いケースで見ていきましょう。
両ハンドドライブ型 バックで畳を固めて、フォアでだけ8割を解禁
バックのオーバーミスが多く、「ラリーになると先にバックが崩れる」という選手がいました。
原因は、バックのスイングが大きく、面も開きやすいこと。
そこでバックに関しては、徹底的に7割運用に切り替えました。
スイング幅を半分にし、面を少し被せて前に運ぶ打ち方だけを練習。
コースはミドルとバック深くに絞りました。
その代わり、甘いボールが出たときだけ、フォアに回り込んで8割ドライブを解禁。
「バックは7割固定、フォアだけ8割」という設計です。
三週間ほど続けたところ、「バックのラリーで先に下がる」展開がほとんどなくなり、ゲーム数も増えました。
本人のコメントは、「決め球は減ったのに、なぜか勝ちやすくなった」です。
表ソフトプレーヤー 台上7割+ミドル8割の組み合わせ
表ソフトの選手は、どうしても全部直線的に速く打ちたくなります。
ある選手は、台上で無理なフリックを連発して自爆していました。
そこでまず、ストップの精度を7割で固める練習を導入。
ストップで相手に持ち上げさせ、次球をミドルに速いボールで突く。
「台上は7割で相手に仕事をさせ、ミドルでだけ8割を解禁」という形に変えました。
結果として、台上ミスが激減し、「自分から崩れるパターン」がほぼ消えました。
カットマン 守りはずっと7割、攻撃だけ8割に上げる
カットマンの選手で、高さのバラつきが大きく、なかなか攻撃に移れないケースもありました。
守備が不安定な分、「よし攻めるぞ」となったときにはすでに体力もメンタルも削れている状態。
そこで、「守備はすべて7割」と決めました。
切りすぎず、深さと弾道を一定にすることだけ意識。
甘くなったボールに対してだけ、一歩前に出て8割のドライブをバックへ運ぶ。
守備の7割が安定すると、相手は「どこから打っても返ってくる」感覚になり、無理な強打が減ります。
結果として、こちらから攻撃に転じる場面が増え、「守っているのに攻撃回数が増える」という良い状態に変わりました
よくあるつまずきと抜け出し方
緊張すると、7割のつもりが結局フルスイングになる
緊張で力むときは、フォームより先に「握り」と「呼吸」を見直します。
握りは三段階で考えます。
構えのときはラケットを軽く持つ。
当たる瞬間だけ、指先でギュッと締める。
当たった直後に、すぐまた緩める。
このパターンを練習で繰り返しておくと、本番でも「握りっぱなし」になりにくくなります。
呼吸は、ラリー中に吐けているかどうかが大事です。
吸うことばかり意識すると、あっという間に息が止まります。
「インパクトの瞬間に短く吐く」。
これを意識するだけで、腕の流れが戻ってきます。
相手の強打が止まらないとき、自分も力で対抗したくなる
スピードにスピードで対抗しようとすると、7割は一撃で崩れます。
そういうときは、「弾道を高く」「深く」「ミドルに」を合言葉にしてください。
弾道を少し高くして、ネットからの安全圏を確保。
深くミドルに集めて、相手の踏み込みとスイングの角度をつぶす。
スピードは7割のまま、時間と打点で相手をズラしていきます。
自分の攻めが“地味になった気がして”不安になる
7割運用に切り替えると、「なんか自分の卓球、地味じゃない?」と感じるタイミングが来ます。
そのときは、スピードではなく「コース×回転」のパターンを増やします。
バック深くの横下。
ミドルへの横上。
例えばこの二つを交互に使うだけでも、展開はかなり変わります。
速さ一択ではなく、「球質の組み合わせで勝つ」方向にシフトすると、7割ベースでも攻撃的な卓球ができます。
今日からできる小さな一歩
いきなりすべてを変えようとすると、どこかで苦しくなります。
今日からできる小さな一歩を、いくつか提案します。
・ゲーム練習を二本だけ「7割縛り」にする
三球目は強打禁止、ラリー中も「打つ前に着地」の確認だけ意識してみる。
・練習ノートに「今日の7割」を一行だけ書く
テンポなのか、連続性なのか、呼吸なのか。自分の7割を言葉でメモしておく。
・動画は1分だけ撮って「力が抜けている球」と「明らかに8割超えている球」を見比べる
違いが分かった瞬間から、出力コントロールは一気に上達します。
まとめ あなたの卓球に“余白”を足す
「7割の力で打てる選手は強い」というテーマでお話ししてきました。
最後に、ポイントをギュッとまとめます。
7割で打てる選手が強い理由は、はっきりしています。
余白があるから判断が速くなる。
体が動き続けるから、ラリーが崩れない。
回転とコースと深さが安定するから、ミスが減る。
決めたい一球だけ、8〜9割に上げれば十分だからです。
全力で押し切る卓球は、見た目は派手です。
ただ、試合になると「今日は入る日か、入らない日か」に左右されやすくなります。
一方、7割ベースの卓球は、静かに強いです。
テンポ、連続性、呼吸の三つで7割を測る。
サーブとレシーブで相手の二択を作る。
ラリーでは「打つ前に着地」を確認する。
決めたい場面だけ、そっと出力を上げる。
まずは今週、7割縛りのゲームを二本だけやってみてください。
勝ち負けではなく、「どこで自分が8〜9割に跳ね上がってしまったか」を観察してみる。
その気づきが、そのままあなたの“本当の7割”を教えてくれます。
あなたの卓球に、少しだけ“余白”を足してみてください。
その余白が、安定と勝利に変わっていきます。
最後に
「理屈はわかったけど、自分一人だとまた全力に戻りそうだな…」
もし少しでもそう感じたなら、チョレっと卓球ジムに一度遊びに来てください。
自分の卓球を、感覚任せから「再現できる7割」に変えたい方は、ぜひ一度いらしてください。
あなたの“チョレたく卓球”を、チョレっと卓球ジム津田沼店で一緒に育てていきましょう。